The wish of the cat

03/04/2025 | 1 min read (updated: 22/06/2026 14:00)

猫の望み

An illustration of a buddhist monk playing the shamisen and a djinn orange cat coming out of it

遥はるか昔むかし、江戸時代えどじだい、宮島みやじまのとある丘おかで…

桐島きりしまというお坊ぼうさんがいて、彼かれはいつも日没後にちぼつご、夜遅よるおそくまで三味線しゃみせんの練習れんしゅうをしていたんだ。その夜よるは特とくに静しずかで、風かぜの音おとさえ聞きこえず、木々きぎの葉はが動うごくのも聞きこえなかった…

満月まんげつの夜更よふけ、弦楽器げんがっきを弾ひき始はじめた彼かれの前まえに突然とつぜん、ジン・茶チャトラの猫ネコの姿すがたが現あらわれた。

『痛いたい、痛いたい、痛いたい!』

『どこが痛いたいいのか?』

『そんな不器用ぶきようなやり方かたで私わたしの肌はだをもてあそぶのはやめてくれにゃん!』

『あなたの皮かわ?』

『そう、その三味線しゃみせんは私の皮かわの残骸ざんがいから作つくられたもので、あなたが私を呼よび出だした以上いじょう、3 つの願ねがいを叶かなえるのが私の務つとめだにゃん』

『へーー。。。そうですか?』

『そうにゃん、でも警告けいこくしておきますが、あなたが求もとめる願ねがいは、あなたが望のぞむ効果こうかをもたらさないかもしれません。』

『なるほど……少すこしし考かんがえさせてください…』

桐島きりしまは苦悶くもんの表情ひょうじょうを浮うかべた。

『にゃーん、お腹なかがぺこぺこにゃん。。。』と猫ねこが言いった。

『私は決心けっしんした。私の最初さいしょの願ねがいは、三味線しゃみせんの最高さいこうの音楽家おんがくかとして記憶きおくされることだ。』

『願ねがいが叶かなったにゃん!』

『私の 2 つ目めの願ねがいは、私が死しんだ後あと、家族かぞくに大切たいせつなものが何なにも足たりないものがないようにすることだ。』

『面白おもしろいにゃん!完成かんせいです。』

『最後さいごに、3 つ目めの願ねがいは、あなたの魂たましいが安やすらかに眠ねむれるようにということです。』

『あー!ワクワクします、どうもーにゃん!』

その後あと、だんだん猫ねこも三味線しゃみせんも消きえていった。

それから数すう世紀せいき後ご、この僧そうは古代こだい最高さいこうの三味線しゃみせん奏者そうしゃとして記憶きおくされるようになったが、彼かれの家うちは破産はさんし、富とみと名声めいせいをすべて台無だいなしにしてしまった。